本研究の結果から,反すうと認知的情報処理の1つである注意の範囲は双方向の因果関係が成立することで反すうが持続することが示唆された。これは,近年注目されている反すうの注意の範囲モデルを支持する知見であることから,このモデルの基礎的知見を提供した点でも意義があると考えられる。 また,患者報告式アウトカム尺度(PROM)のバイアスのリスクを評価するチェックリストの翻訳を現在進めており,また,COSMINの方法論に基づくPROMのレビュー論文を作成した。これにより,PROMの信頼性と妥当性について質の高い批判的吟味を行うことが可能になり,PROMを用いる研究全般の質の担保につながると考えられる。
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