研究課題
研究活動スタート支援
本研究では,地域在住高齢者のソーシャル・キャピタル(SC)とメンタルヘルスとの関連を検討した.大規模調査のデータを解析して得られた結果は以下のとおりである.1)生活環境と高齢者のメンタルヘルスとの関連は,居住地域の特性や個人の活動能力によって異なる.2)多様な生活環境は加齢によるSCの増大傾向を促進させる.3)社会参加はSCを介して高齢者の主観的幸福感に影響を与える.
健康心理学
本研究の学術的意義や社会的意義は,以下の点が明らかとなったことである.1) 高齢者が暮らしやすいまちづくりを行ううえでは,さまざまな背景要因に配慮すべきである.2) 地域高齢者にとっては,社会参加よりも生活施設の多様性を確保することが重要である.地域の高齢者の生活の質を向上させるうえでは,地縁により醸成されるSCを活用することが有益である.