研究課題
本研究では、直線装置PANTAで高周波揺動 ETG (Electron Temperature Gradient) モードの同定及び非線形的諸特性を評価することを目指した。しかし、ヘリコンアルゴン(Ar) PANTAプラズマにおける電子温度勾配のパラメータeta (~1.3) はETGモードを励起させる(eta > ~ 3.0)に不十分であることがわかった。それでArプラズマよりイオンラーマ半径が小さい、ヘリウム (He) プラズマ(短波長のETGモードにおけるラーマ半径効果を期待)を用いてPANTAにおける乱流揺動の諸特性を高周波用静電プローブで詳細に調べた。その結果、磁場;400 G、中性ガス;~10 mTorr、周辺領域 (r = 2.5 cm)の実験条件下で低周波密度揺動 ~5.5 kHz と高周波密度揺動 ~200 kHzが当時に観測された。
2: おおむね順調に進展している
PANTAにおける乱流揺動の3次元空間構造を観測するトモグラフィー 計測法を確立した。さらに、アルコンプラズマより乱流状態になるヘリウムプラズマを用いて乱流実験を行い、低周波・高周波揺動を同時に観測したので、計画の通りに順調に進展していると考えられる。
ヘリウムPANTAプラズマの周辺領域で観測された低周波・高周波揺動の同定を行い、その揺動間の非線形結合をバイスペクトル解析法で明らかにする。また、3次元トモグラフィー 計測を用いて低周波・高周波揺動の空間構造間の非線形相互作用を定量的に検証する.
当初計上した旅費が不要であった。
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