現在、オプトエレクトロニクスの分野で用いられているⅢ-Ⅴ族半導体は、緑色領域で発光効率が著しく減少する「グリーンギャップ問題」を抱えている。最近報告されたSrHfS3はp型n型の両方に制御できる両極性半導体であり、強い緑色発光を示すことから新しい緑色発光半導体として期待されている。本研究では、SrHfS3のエピタキシャル薄膜を作製し、SrHfS3の光・電気特性に関する基礎物性の詳細を明らかにすることを目的とした。発光は観測されていないものの、申請者はPLD法を用いてSrHfS3のエピタキシャル薄膜の作製に成功した。さらに高品質試料の合成方法を確立し、緑色発光の起源に関する重要な知見も得られた。
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