近年,新しい省エネルギー技術として,制御入力の休止区間を最大化するスパース最適制御が提唱され,注目されている.燃料量に強い制約をもつ分散制御系への応用が望まれるが,そのための設計理論はほとんど未解明である.そこで,本研究では省エネルギーの観点から分散制御系のためのスパース最適制御理論の構築を行なった.モデル予測制御の概念を導入し,各サンプリング時刻上でスパース最適制御を用いて軌道計画を行う分散制御アルゴリズムを導出した.提案アルゴリズムはエージェント間の角度情報に基づいており,隊形の縮小や拡大といったスケールに関する自由度を持つ.解析的な最適制御則を陽に特徴づけ,数値計算負荷の低減化を行った.
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