研究課題
本研究課題に関連して実施した主な研究成果を以下にまとめる。(1) ネットワーク科学と交通工学の両分野における脆弱性研究について、その全体像を引用ネットワーク解析を用いて定量的に明らかにした。この成果を学術雑誌Public Transportで発表した。(2) 航空システムは、複数の航空会社のネットワークから構成されており、それぞれのネットワークが社会経済的事象や企業戦略を反映して、時間的に変化している。本研究では、テンポラル・ネットワーク理論を応用し、アメリカの大手航空会社4社のネットワークの時系列的な構造変化を定量的に分析した。この成果を学術雑誌Scientific Reportsで発表した。(3) コロナ禍における米国航空会社17社のネットワークの時系列的な構造変化を定量的に分析した。この研究成果を論文にまとめ、学術雑誌Journal of Air Transport Managementで発表した。(4) 航空ネットワークにおいて、ある空港が閉鎖した場合に代替して利用される空港を特定し、航空ネットワーク全体の頑健性を評価した。日本の国内航空網に対して手法を適用し、リンクの重みを考慮しない従来手法を用いた場合に誤った結論が導かれうることを示した。本研究成果について、2023年7月に開催されたATRS 2023で発表を行った。また、論文を学術誌へと投稿し、現在査読中である。(5) 航空連合における効率性と脆弱性の時間的推移を明らかにした。具体的には、スターアライアンス、スカイチーム、ワンワールドの3大航空連合について、各航空連合から航空会社が脱退した場合に航空連合全体に及ぼす影響について、効率性と脆弱性の観点から定量的な評価を行った。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
Journal of Air Transport Management
巻: 114 ページ: 102504~102504
10.1016/j.jairtraman.2023.102504
https://www.kashinsugishita.com/