研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、免震すべり支承の面圧・速度・温度に対する依存性を同時に考慮可能な数値解析モデルを構築した。計算モデルの構築にあたり、既往の熱・力学連成解析モデルから力学モデルと熱伝導解析モデルをそれぞれ分離し、任意の組み合わせに対して動作可能となるよう整備した。数値計算モデルの適用例として、異なるすべり材配置を持つ装置に対する熱・力学連成挙動解析を行った。シミュレーション解析により、すべり材の配置が装置温度上昇に与える影響を把握した。
免震構造
本研究で構築した数値解析モデルの構成手法を活用することで、熱伝導解析モデルと力学モデルを別々に開発し、それらを併用した熱・力学連成挙動解析を行うことが可能となった。数値解析事例より、すべり材の配置によって装置の温度上昇が低減できることが確認できたため、温度上昇によって生じる諸問題に対する方策が得られた。これらの成果を使用することで、免震建物の極限挙動を把握し、地震時安全性を向上させるための対策の一環とすることができる。