(A)崩壊形推定式の提案:2階建て伝統木造軸組架構を対象とし、崩壊形を推定可能な崩壊形推定式を提案した。架構の崩壊形が1層崩壊形・2層崩壊形・全体崩壊形のいずれかとし、各崩壊形について求めた層せん断耐力が一番小さい崩壊形となるとする。本成果により、伝統木造住宅の変形性能を向上させる耐震対策を検討可能とした。 (B)水平構面による影響分析:建物の構造が振動特性に及ぼす影響の把握のための応答解析を行った。検討対象建物は1列3室型の2階建て京町家とし、せん断バネおよび回転バネで結ばれた4質点系でモデル化した。解析により、伝統木造住宅において、ある構面の崩壊形が隣接構面による影響を受ける可能性を示した。
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