研究課題
研究活動スタート支援
酸化物膜を60℃程度の低温で作製可能なガスアシスト液中成膜プロセスにより、抵抗変化型メモリ材料に向けた酸化セリウム膜を作製した。低電圧動作化に向けた膜構造制御として成膜溶液への界面活性剤やアニオンの添加を検討した結果、アニオン添加により基板への成膜性は維持されつつ、膜構造が変化した。しかし作製膜でリークが発生したため、抵抗変化の低電圧化は確認できなかった。膜構造制御は可能であることが示されたため、添加剤の更なる検討は必要であるものの膜構造制御による低電圧動作化への可能性が示された。
無機材料化学
固液界面全域で機能性酸化物膜を60℃程度の低温で作製可能なガスアシスト液中成膜プロセスにおいて、機能性をより高めるために重要な膜構造の変化がアニオン添加により可能であることが示された。固液界面全域や60℃程度の低温で機能性をより高めた酸化物膜が作製可能なことは、今後、多孔質体等の三次元構造体やフレキシブルな低耐熱性樹脂基板等に新たな機能を比較的簡便に付与できることを示しており、本研究成果はそれら研究への足掛かりとなる学術的意義を有する。