ステント留置術の低侵襲化には、ステントの小径化が必須である。本研究では、ステント用金属材料であるCo-20Cr-15W-10Ni合金(mass%, CCWN合金)の高性能化を目的として、MnおよびSiを添加したCCWN合金を開発した。 Mn添加CCWN合金は、既存のCCWN合金と比較して高い延性を示した。さらに、CCWN合金へのMn添加が低降伏応力化に有効であることが示唆された。Si添加によって強度が向上したが、 1mass%以上のSi添加は析出物形成による延性低下を引き起こした。 これらの研究成果より、Mn添加CCWN合金は、次世代小径ステント金属材料の候補として有力であると考えられる。
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