本研究では、ウイルス感染初期段階での微量な生体分子を高感度に検出するため、理論解析と実験の両面でSiナノワイヤ(NW)の細線化効果および不純物濃度の感度依存性を調査した。電子線リソグラフィおよび反応性イオンエッチングの精密制御によって、幅11 nmの極微細SiNWを作製し、抗原抗体特異的結合による6 aMの免疫グロブリンG(IgG)の検出に成功した。そして、異なる幅のSiNWを用いたIgG検出実験結果からNWの細線化に伴って検出感度が大幅に向上することが確認できた。また、SiNW内部の不純物濃度を低減することで検出感度を高められることが確認できた。
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