成人期扁平足とは、後脛骨筋腱という足関節内側を通る腱の加齢性の劣化により、足部の変形と歩行時痛を有する疾患である。足部の変形は3次元的であり、荷重による変形であるため、これまで定量化することが困難であった。本研究では、小型の3次元圧センサをインソール上に5か所配置した、靴型デバイスを開発した。 本デバイスを用いて、健常者での歩行データを収集し、測定値の再現性が高いことを確認した。さらに、成人期扁平足患者においても歩行の評価を行い、立脚期初期に踵部での後方への大きい剪断力が生じる傾向が見られた。ブレーキがかかる方向への力であり、非効率な歩行をしていることが示唆された。
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