骨粗鬆症は罹患すると、寝たきりになり、認知症発症の悪循環に陥り、患者のQOLを著しく低下させる重篤な疾患である。骨粗鬆症の治療材料には、薬物内包が可能、新生骨の形成を誘導できる能力、低侵襲性などの特徴を持つものが望ましい。本研究では、骨粗鬆症の治療のための薬物内包可能な骨誘導能を持つ新規炭酸アパタイト粒子を作製した。作製した粒子は、骨へのインジェクトが可能な大きさであり、粒子の内部と表面にそれぞれ薬物を担持することが可能であった。さらに骨芽細胞を骨細胞へと分化誘導できたことから、骨粗鬆症を治療できる材料として期待できる。
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