現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度、研究課題として計画していた鍵前駆体であるアントラセンの2,7,9位に3つのアセチレンを有する分子の合成を達成し、続く反応条件の検討を類縁体を用いて実施した。また当初の計画にはなかった、反芳香族性を有する湾曲可能なポルフィリノイドへ化学修飾を施し、その配位結合を駆動とした自己集合で構築されたM4L6型の分子ケージの構築に成功した。詳細な構造解析の結果、それぞれのパネル分子は内側に凸の状態で湾曲していることが判明した。さらに、単純な分子内包に留まらず、内包された分子の異常なNMRをケミカルシフトを世界で初めて実証することにも成功し、当該成果を論文として発表するに至った。以上のことから、当初の計画以上に研究が進展している。
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