研究課題
研究実施機関の変更に伴い、今年度は優性抵抗性と並び植物ウイルスに対する抵抗性システムとして働くRNAサイレンシングを中心に研究を行った。RNAサイレンシングの働きにより、植物の生長点はウイルス抵抗性を示すことがこれまでに報告されているが、その作用機構の詳細は十分に明らかにされていない。そこで、生長点におけるRNAサイレンシングの時空間動態の解明に向けた解析を行った。ウイルス誘導性ジーンサイレンシングによりRNAサイレンシング関連因子を一過的に発現抑制したNicotiana benthamianaに、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するポテックスウイルス属ウイルスを接種したところ、野生型植物に比べ植物体最上部でのGFP蛍光が顕著に高まることを確認した。様々なウイルスバリアントを用いて同様の解析を行ったところ、野生型よりウイルス蓄積の高まるバリアントを見出すことに成功した。また、様々な条件でGFP発現ウイルスを接種した植物を透明化試薬を用いて透明化し顕微鏡観察を行ったところ、いくつかの条件で生長点周辺でウイルス由来と思われる蛍光シグナルを検出した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
Archives of Virology
巻: 166 ページ: 645-649
10.1007/s00705-020-04916-9
Microbiology Resource Announcements
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