本研究では、長期安定性を有する超好熱性アーキアPyrobaculum aerophilum由来ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素(PQQ-GDH)の直接電子移動型酵素化および電子伝達能向上を目指した。酵素分子表面のリシン残基に対して低分子酸化還元物質を修飾する方法を適用し、PQQ周辺のリシン残基を欠損させた変異体を評価することで野生型における電子伝達経路を推定した。推定された電子伝達経路から、電子伝達の促進が期待される部位へリシン残基を導入したPQQ-GDH変異体を作製した。PQQ-GDH変異体を用いたバイオ電池は野生型を用いたバイオ電池と比較して1.5倍の最大出力を示した。
|