食品加工には乳化や起泡など様々な加工機能を有する、卵や乳などの動物性素材が広範に用いられている。しかし、将来にわたり持続可能な社会を構築してゆくには、優れた加工機能を有する植物性素材の探索と、積極的な活用が必要である。本研究で扱ったオイルボディは、植物組織中に存在する脂質貯蔵体であり、膜タンパク質や極性脂質、中性脂質が複合した分子集合体ともみなすことが出来き、単一成分を用いる場合とは異なるユニークな機能を有すると考えられる。適切な材料を選ぶことでオイルボディにも乳や卵に相当する乳化機能や起泡機能があることが示唆されており、今後、食品加工素材の新たな選択肢となることが期待される。
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