アポカロテノイドとは、カロテノイドの酸化開裂産物の総称であり、植物ホルモンや香り分子をはじめとする様々な生物機能が知られている。本研究では、多様な生物由来のカロテノイド開裂酵素(CCO)を用いて、さまざまなカロテノイドを生産する組換え大腸菌で発現させることにより、新規アポカロテノイドを実験室内で作り出すことを目指した。微生物や植物由来の多様なCCO遺伝子を、カロテノイド生産大腸菌の中で発現させたところ、元の基質ではないカロテノイドの切断、つまり新規アポカロテノイドの生産に成功した。さらに、CCO酵素へのアミノ酸変異導入により、新たなアポカロテノイドの効率生産ができることを見出した。
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