研究課題/領域番号 |
19K23736
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 (2023) 公益財団法人がん研究会 (2019) |
研究代表者 |
山本 達郎 熊本大学, 病院, 医員 (90844770)
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研究期間 (年度) |
2023-02-26 – 2024-03-31
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キーワード | エピジェネティクス / クロマチン構造 / 非コードRNA / 乳がん |
研究成果の概要 |
再発乳がん細胞では、エレノア非コードRNAが過剰発現することを先行研究により報告したが、エレノアRNAの機能は不明である。本研究では、非コードRNAがクロマチン構造に影響を与える機構を解明することを目的とした。そこで、ゲノムの細胞核内の3次元的クロマチン間相互作用の解析法を用いて、非コードRNAによるクロマチン構造の変化を解析した。その結果エレノアRNAの転写物が、3次元的にクロマチン構造を変化させ、転写が活性化されやすい場の形成に寄与することを報告した。
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自由記述の分野 |
分子生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クロマチン構造に関する研究は近年注目を浴びており、この構造が破綻すると、遺伝子発現が変化し、がんなどの疾患に関わることが報告されている。しかしながら、非コードRNAによるクロマチン3次元構造の変化は未解明であった。本研究では、発癌や治療耐性を獲得する過程で、非コードRNAによる転写活性なクロマチン高次構造の形成機構を解明した。 本研究の成果は、現在注目を浴びているクロマチン高次構造の形成・維持の解明の一端を担うものに位置し、がんに対する新規の診断法や治療法につながると期待される。
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