研究課題/領域番号 |
19K23755
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
徳永 雅之 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10845043)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | YAP / ARHGAP11A / 1次繊毛 / 硬さ |
研究成果の概要 |
細胞外基質の硬さなどの力学刺激は細胞内に伝達され細胞増殖や分化が制御されている。転写共役因子YAPはこのメカノトランスダクションにおいて中心的な役割を担っている。しかし、細胞外の力学刺激がどうYAPに伝達されるかその詳細は不明である。本課題では、代表者が見出したYAP-ARHGAP11Aネガティブフィードバックが、1次繊毛を介した細胞増殖制御に関わることを明らかにした。また本研究成果より、ARHGAP11Aは細胞外の硬さを感知しYAPを抑制することで、細胞増殖を抑える、新規メカノトランスデューサー分子であることが示唆される。
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自由記述の分野 |
分子生物
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、1次繊毛を介した細胞増殖制御にYAP-ARHGAP11Aネガティブフィードバックと細胞外の硬さが関与することを明らかにした。1次繊毛は水流の機械刺激に応答することは報告されているが、細胞外基質の硬さと1次繊毛を報告した例はこれまでにない。一部のがん細胞では1次繊毛が減少していることが報告されている。さらに、がん組織が周辺組織に比べ硬くなることは周知の事実である。これらのことから、YAP-ARHGAP11Aの破綻が、がん細胞において1次繊毛を介した細胞増殖抑制を阻害し、がんの悪性化に寄与している可能性がある。
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