本研究の目的は、精神疾患発病脆弱性に関わるストレス感受性の脳内メカニズムを解明することである。本研究の成果として、遺伝・環境相互作用に起因するうつモデルマウスの腹側海馬におけるカルシウム・カルモデュリン依存性キナーゼIIb遺伝子(Camk2b)の発現低下と、そのゲノム領域におけるエピジェネティクス修飾異常を見出した。Camk2b遺伝子上のDNAメチル化レベルが慢性ストレス負荷によって変化することを見出し、このエピゲノム修飾を正常化させるエピゲノム編集操作によって個体のレジリエンスを獲得できる技術を開発した。
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