メルケル細胞は体外からの触刺激に反応する触覚のセンサーとしての役割を担っている。本研究課題では、メルケル細胞と疼痛や痒み受容への関連性に着目し研究を行った。皮膚のメルケル細胞はAβ線維とメルケル終盤を構成するが、毛包部におけるメルケル細胞はPeripherinとNF200を共発現する神経線維とメルケル終盤を構成していた。CFAによる炎症モデルの皮膚におけるメルケル細胞と神経終末の構造的変化についての解析を行った。毛包部のメルケル細胞の局在部位ではアセチルコリンの発現を認めた。本研究により触センサーとしてのメルケル細胞の機能に併せて痒みの誘発のトリガーとしてのメルケル細胞の役割が示唆された。
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