高尿酸血症は痛風発症の危険因子となることが知られる。そのため、適切な血清尿酸値を維持することは疾患の予防の観点から重要である。しかしながら、血清尿酸値を制御する分子的基盤の理解は十分ではない。研究代表者は、血清尿酸値の制御機構の理解に資するべく、生理的に重要な新規尿酸輸送体の探索を行い、in vitro試験において尿酸輸送活性を有する候補遺伝子を新たに見出した。本研究は、遺伝子欠損マウスの解析により、当該候補遺伝子が尿酸の体内動態制御において果たす役割を明らかにすることを目的とする。 研究最終年度にあたる本年度(令和2年度)には、以下の成果を得ることができた。 ・新規尿酸輸送体であるGlut12の欠損マウスでは、野生型と比較して血中尿酸濃度が高値となることを見出した。 ・一連の研究成果を取りまとめ、国際誌において論文発表を行った。
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