研究課題/領域番号 |
19K23822
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
井上 敬一 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (30396981)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | マイトファジー / 細胞老化 / 線維芽細胞 |
研究実績の概要 |
マイトファジーは、細胞の老化に関与すると考えられているが、そのメカニズムはは不明である。申請者は、マイトファジーが細胞老化を抑制していると考え、マウス培養細胞の老化モデルを用いて検証する。具体的には、①マイトファジーと細胞老化の相関、②マイトファジーの細胞老化に対する影響、を解析する。本研究では、マイトファジーによる細胞老化の制御機構を解明するとともに、老化や老年性疾患を抑制するターゲットを提示する。 2019年度は、主に研究課題の遂行に必要な、実験材料や解析システムの立ち上げを行なった。具体的には、遺伝子組み換えマウスの交配・作出(マイトファジーモニターマウス、マイトファジー関連遺伝子の欠損マウス、それらを交配したマウス)、そこからの胎生線維芽細胞の単離・継代(胎生12〜14日からの線維芽細胞の単離、継代による細胞老化モデルの作製)、マイトファジー活性の定量解析システムの立ち上げ(マイトファジーモニターシステムの半自動的定量解析法の構築)、細胞老化の定量解析(細胞老化マーカーの定量解析法の検討)、マイトファジー活性化法の探索(マイトファジーモニター細胞を用いた化合物のハイスループットスクリーニング、さらにキャラクタリゼーション)を行なった。 以上の研究はすべておおむね当初の予定どおり順調に遂行しており、2020年度はこれらの実験材料・実験手法を用いて、数多くの成果が期待できる。現在のところ大幅な研究計画の予定は計画していない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析に必要な線維芽細胞を単離するマイトファジーモニターマウス、ならびに関連遺伝子欠損マウスとの交配が順調に進み、そこから線維芽細胞の準備も整った。また線維芽細胞でのマイトファジー活性を定量するシステムも整った。さらに培養細胞でマイトファジーを活性化するための新しい手法も見いだすことができた。それゆえ全体として見ると、順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は予定どおり、2019年度に作製したマイトファジーモニター線維芽細胞や関連遺伝子を欠損したモニター線維芽細胞を用いて、マイトファジーと細胞老化と関連を解析していく。具体的には、①マイトファジーと細胞老化の相関について定量解析をおこなう、②マイトファジーを人為的に調節することにより、細胞老化の阻害を試みる、③細胞老化のメカニズムについて遺伝学的解析を進める、④神経細胞を用いた解析をおこなう。以上により、申請課題を予定どおり推進できると考えられる。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度はほとんどの研究が計画以上に順調に進み、計画していた予算よりもわずかに少額の研究費で成果を挙げることができた。このため、小額の次年度使用額が生じる結果となった。2020年度は、この次年度使用額を用いてなるべく速やかに研究を促進する予定である。
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