研究課題
研究活動スタート支援
主にスポーツ外傷で生じる前十字靭帯損傷に対し、わが国では自家腱を用いて再建術が行われているが、初期固定力が弱いことが問題点としてあげられる。そこで、強固な初期固定を得るためにカーボンナノチューブを使用してラットの前十字靭帯再建を行った。自家組織を使用して再建を行った例と比較し、滑膜炎が強く、強度も1/3程度であった。現時点では、前十字靭帯再建にカーボンナノチューブを使用することは困難であると考えられる。
整形外科
前十字靭帯再建術は現在、自家組織を使用して行われている。しかし、自家組織を採取することによるデメリットがあるため、人工組織を用いて同様の手術を行い、同等以上の結果を得ることができることが期待されている。今回、新たな素材としてカーボンナノチューブを使用したが、関節内での炎症を強く生じ、前十字靭帯再建に使用するには不適切な素材であることを確認した。引き続き、他の素材を用いて研究が行われることが望まれる。