M細胞は粘膜リンパ組織を覆う上皮に存在し、管腔内抗原をトランスサイトーシスし、免疫応答を誘導する。一方、M細胞はボツリヌス毒素などの病原因子の侵入経路ともなっている。しかしながら、トランスサイトーシスの分子機構には不明な点が多い。本研究では、M細胞に高発現するPleckstrin homologyドメイン含有分子(以下M-Plek)に着目し、M-Plek欠損マウスを解析した。その結果、M-Plek欠損マウスは野生型に比べボツリヌス毒素に対し高い感受性を示した。また、トランスサイトーシスを定量的に評価するために、単層培養した腸オルガノイドにM細胞を誘導し、物質の透過性を測定する系を開発した。
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