近年、C型肝炎に対しては抗ウイルス治療薬が開発されたものの、B型肝炎に対しては有効な治療薬は存在しない。B型肝炎ウイルスキャリアの患者が肝炎を発症する際に、細胞障害性T細胞などが関与していることは報告されているが、どのような宿主細胞が”発症”のトリガーとなっているかは不明な点も多い。 私たちは自己免疫応答を抑える制御性T細胞が、B型肝炎ウイルスキャリアにおいてどのような役割を担っているか検証した。今後、本知見を発展させ、B型肝炎ウイルスキャリアに対する新たな免疫治療法の開発などに役立たせることができる。
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