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2022 年度 実績報告書

シェーグレン症候群関連疾患発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K23871
研究機関東邦大学

研究代表者

井上 彰子  東邦大学, 医学部, 助教 (40770475)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2023-03-31
キーワードシェ―グレン症候群 / 自己抗体
研究実績の概要

研究代表者はT細胞分化に重要な転写制御因子Special AT-rich sequence binding protein-1 (SATB1)を血球系細胞特異的に欠損する SATB1cKOマウスを用いて、免疫寛容成立のメカニズムを解析してきた。SATB1cKOマウスは生後早期からシェーグレン症候群(Sjogren's syndrome; SS)様の唾液腺炎、涙腺炎を呈し、加齢と共に全身性エリテマトーデス(SLE)様の全身性自己免疫疾患を発症することが明らかとなっている。本研究では、SATB1cKOマウスを用いて、SSの初期病態形成から、その後の全身性自己免疫疾患へ病態が進展するメカニズムを明らかにすることを目的とした。SS 症状を呈したSATB1cKOマウス頸部リンパ節T細胞を、生まれつきT細胞を持たないヌードマウス(C57BL/6 nude)に移入すると、ヌードマウスの血清中にSSの診断に用いられる抗SSA/Ro抗体、抗SSB/La抗体が検出され、これらは経時的に増加していた。また、ヌードマウスの頸部リンパ節中のB細胞をフローサイトメトリー解析した結果、GL-7陽性、CD95陽性の胚中心(germinal center : GC)B細胞が確認された。さらに唾液腺の病理組織学的解析により、唾液腺にはGC様構造が認められたが、通常のリンパ節や脾臓で見られるGC構造とは異なる細胞分布であることが明らかとなった。これらの結果から、SATB1cKOマウスの頸部リンパ節には、SS様症状を発症させる病原性T細胞が存在し、これらの細胞は唾液腺組織破壊と自己抗体産生を長期間にわたり維持できる機能を持つことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 研修医が身につけておきたい耳鼻咽喉科診察のキホン2023

    • 著者名/発表者名
      神山 和久, 井上 彰子
    • 雑誌名

      レジデントノート増刊

      巻: 24 ページ: 2936, 2944

  • [学会発表] シェーグレン症候群疾患モデルマウスにおけるB細胞活性化機構の解析2022

    • 著者名/発表者名
      田中ゆり子, 井上彰子, 近藤元就
    • 学会等名
      第30回 日本シェーグレン症候群学会学術集会
  • [学会発表] Functional analyses of pathogenic T cells in autoimmune prone mice2022

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Y, Inoue A, Naito T, Kuwabara T, Ise M, Kohwi-Shigematsu T, Kondo M
    • 学会等名
      The 51st Annual Meeting of The Japanese Society for Immunology

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公開日: 2023-12-25  

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