研究課題/領域番号 |
19K23955
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
表 和徳 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (10827744)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | 左室駆出率が保たれた心不全 / 肺高血圧 / 運動負荷心臓カテーテル検査 / 運動誘発性肺高血圧 / 早期診断 |
研究実績の概要 |
左室収縮能が保たれた心不全(HFpEF)の予後改善を目的とした明確な治療法は確立しておらず、その開発が国際的にも喫緊の課題である。これまでHFpEFの肺高血圧を標的とした治療戦略が行われてきたが、いずれも予後改善効果には否定的な結果が相次いでいる。これら一連の研究結果から、早期ステージの肺高血圧患者を層別し、早期治療介入を行うことがHFpEFの予後改善を目的とした治療戦略に有用であると着想した。そこで本研究の目的は①運動負荷心臓カテーテル検査により、早期ステージの肺高血圧を層別する手法を確立し、②同法で定量された血行動態指標を正確に推定する新規血中バイオマーカーの探索を行うことである。 本研究では、カテーテル台に設置した自転車エルゴメータを用いた運動負荷心臓カテーテル検査にて、HFpEFの肺高血圧の早期病変を確実に層別する方法を確立する。さらに、運動中にカテーテルで直接測定した肺動脈圧、肺血管抵抗の結果を基に血液サンプルから早期肺高血圧を検出できる新たなバイオマーカーを探索する。具体的には以下のように研究を計画している。① HFpEF患者を対象に、安静時の心臓カテーテル検査及び運動負荷心臓カテーテル検査を行い、運動中の肺動脈圧および肺血管抵抗などを定量評価する。② 運動負荷心臓カテーテル検査による運動中の肺動脈圧、肺血管抵抗をゴールドスタンダードとして、早期肺高血圧患者を検出する新たな血中バイオマーカーを探索し、その診断能を検証する。③ 運動時の肺動脈圧で詳細に層別した臨床群において臨床的特徴及び予後を比較する。 2019年度の研究の状況として、当研究施設において6月上旬に本研究の自主臨床研究事務局へ申請を行い、結果は10月上旬に受理された。さらに、12月上旬から症例登録を開始して、現在は症例の蓄積をすすめ、今後結果解析を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当研究施設の自主臨床研究倫理委員会による研究申請の受理に際して、予定していた期間よりも時間を要した。そのため研究開始が予定より遅延したが、その間に研究に必要な環境設備を十分に整えることができ、2019年内には実際の症例登録を開始した。その後も定期的に症例登録が行われていることから、本研究は概ね順調に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き計画に沿って研究を遂行し、その成果を積極的に専門学術誌に発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当研究施設の自主臨床倫理委員会による研究申請の受理に時間を要し研究開始が予定より遅延したため、次年度に使用額が生じた。 次年度には、研究成果発表や情報収集のための学会参加を予定しており、その参加費・旅費として使用する。また、本研究結果を発信するために今後海外国際専門学術誌に投稿を予定としている。論文投稿にあたり英文校閲費・論文投稿費として使用する。
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