研究課題
研究活動スタート支援
髄液中の細胞外RNAの抽出法をTrizol法とカラム抽出法で比較し、Trizolを用いてtotal RNAを抽出する方がより多くのRNA量を回収でき、その量は髄液1ml中には900pg程度であることを見出した。抽出したtotal RNAより既に同定している運動ニューロンに発現しADAR2依存性編集部位を持つmRNAの検出を行った。そのうち、あるADAR2依存性編集部位では対照群でほとんどが編集型であることを見出した。
神経変性疾患
この研究成果は、髄液中に存在するRNAの編集率を測定することで筋萎縮性側索硬化症の診断を可能にする。現在このRNA編集異常を標的とした種々の治療法の開発が進んでおり、その治療と組み合わせることで筋萎縮性側索硬化症が治療可能な疾患になる可能性がある。また、髄液中に存在するRNAの編集率測定法を確立することで、他のRNA編集異常が関与している疾患のバイオマーカーの確立にも応用できる。