一連の結果から、心筋負荷から生じる炎症シグナルがCaMKII依存性にマクロファージに影響しリモデリングに寄与することが示唆された。ただし今回の研究期間では細胞外小胞取り込みの直接的な確認には至っておらず、マクロファージの反応の違いが、細胞外小胞の取り込みの違いによって生じているかは現時点では明らかではない。また、マクロファージ以外の非心筋細胞の反応についても十分な評価ができておらず、今後の課題である。CaMKIIを標的とすることで、より選択的で、免疫抑制の副作用を回避した炎症治療法につながる可能性があり、引き続き上記の機序を明らかにしたい。
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