高K摂取時のKバランスの調節にNa-Cl共輸送体(NCC)は重要な役割を果たす。これまでに、高K負荷時のNCCの制御にはカルシニューリン(CaN)が関与することを示してきたが、詳細な分子機構は不明であった。本研究は、Na/Ca共輸送体(NCX1)に注目し、細胞実験および動物実験により、NCX1を阻害すると、細胞内Caの増加が抑制され、K負荷後のNCC脱リン酸化が認められず、マウスにおいては尿中のK排泄が抑制され、高K血症を来すことを示した。本研究の結果から、高K時のCaNの活性およびNCC脱リン酸化には、NCX1を介したCaの流入が重要であることが示された。
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