ファブリー心筋症はファブリー病患者の主な死因であり、現在でもファブリー病患者の生命予後は一般人口に比して10-15年短い。ファブリー心筋症の発症時期、重症度は症例毎に様々で詳細な原因は依然として不明である。今回エネルギー代謝異常の機序の一端を明らかにしたこと、また臨床情報-ゲノム情報を連結したレジストリを構築したことで、バイオマーカーの同定、発症時期、重症化予測につながることが期待される。またバイオマーカーに介入することで、新たな治療標的を得ることが期待される。今回の研究成果が今後酵素補充療法の適応判断・治療開始時期の判断に役立つことが期待され、医療費削減の観点からも、その社会的意義は大きい。
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