研究課題
今年一年については、COVID-19の影響が非常に大きく、当初予定していた研究が行えなかった。もともとマウス卵とヒト卵を用いた多施設間での研究計画を立案していたが、COVID-19の影響で施設間をまたいだ研究が今後難しくなることが予想され、なるべく一施設で完結できるような研究が望ましいと考えている。今後ヒト胚の研究により着目するため、「ヒト精子・卵子・受精卵を取り扱う研究に関する見解」に則り、施設内倫理委員会・厚生労働省・文部科学省・日本産科婦人科学会の審査を進めた。また同時に、成育医療研究センター、株式会社エムティーアイ、AMEDとの共同研究として、ヒト月経周期のビッグデータ解析を論文化しObstetrics & Gynecologyへ報告した。日本人女性の月経600万周期を解析することで、ヒト月経周期が年齢とともに変化し、また基礎体温が外部環境に影響されるという内容であり、2020年11月24日NHK クローズアップ現代+でも特集で大きく取り上げられ、大きな成果を残した。また、放射線医学総合研究所との共同研究として、マウス受精卵中の脂肪滴と食餌の関係について論文化しThe Journal of Reproduction and Developmentへ報告した。直前3週間の食餌がマウス受精卵中の脂肪滴の量に相関するという内容であり、今後前述の倫理委員会を経て、ヒトでの技術応用を行い、ヒト卵子中の脂肪滴と血中脂肪酸の関係について今後研究を進めていく予定である。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)
Journal of Reproduction and Development
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