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2020 年度 研究成果報告書

バレットの起源である胚性上皮細胞に発現する分子の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 19K24058
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人国立国際医療研究センター

研究代表者

寺山 仁祥  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 外科 レジデント (20843014)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
キーワードバレット食道 / 組織幹細胞 / 食道胃接合部
研究成果の概要

食道基底細胞に発現するグルタチオンS-転移酵素ω2 (GSTO2)が、腺癌の発生母地として知られる食道-胃接合部粘膜腺細胞の一部にも限局して発現することを、ヒト組織染色において見出した。外科的切除検体89例の免疫組織学的検討では、GSTO2陽性率は腺癌で高く(48%)、扁平上皮癌で低かった(21%)。GSTO2を遺伝子導入したヒト食道扁平上皮癌細胞株では、細胞増殖およびE-カドヘリンの膜局在が抑制されたが、腺癌細胞株では抑制されなかった。DNAメチル化阻害剤処理により扁平上皮癌細胞株のGSTO2発現が回復した。以上より、GSTO2の分子機能および制御機構は腺上皮と扁平上皮で異なると考えられた。

自由記述の分野

食道

研究成果の学術的意義や社会的意義

バレット食道は食道腺癌の発生母地として知られるが、バレット食道の発生起源とされる”胚性上皮細胞”の挙動と機能的変化については、特異的分子マーカーの同定に至らず、解明が進んでいない。本研究の学術的・社会的意義は、”胚性上皮細胞”に限局して発現し、腺癌発症に相関している分子を同定したことである。更に、本分子の発現制御機構並びに分子機能は食道扁平上皮と腺上皮で異なることを明らかにしており、食道扁平上皮が腺上皮へと置き換わるバレット食道の分子病態解明に繋がる、重要な知見が得られた。

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公開日: 2022-01-27  

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