本研究では、神経堤細胞特異的(Wnt1-Cre)あるいはタモキシフェン誘導性(CreERT2)のヒアルロン酸合成酵素2(Has2)のコンディショナルノックアウト(CKO)マウスを作製した。神経堤細胞特異的Has2 CKOマウスではE15.0~出生時において上下顎骨の劣成長が認められた。また、タモキシフェンにてE12.5で誘導したE14.5のCKOマウスで軟骨原基等に形成阻害は認められなかったが、E15.5で誘導したE17.5のCKOマウスでは上下顎骨・四肢・肋骨の短小化を認めた。これらにより、下顎骨を含む全身骨格の内軟骨骨形成過程にヒアルロン酸が大きな役割を担っていることが示唆された。
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