RAモデルマウスに歯周病菌(Porphyromonas gingivalis, Pg)を口腔感染させると、関節炎が増悪する。今回このPg感染マウスにおいて、腸内細菌叢の変化と、腸組織中の炎症性サイトカインの増加や、RAの自己抗体産生の原因となるシトルリン化蛋白(CP)の増加を認めた。更に、変化した腸内細菌を新しいRAモデルマウスに移植すると、Pgを感染させていない移植マウスで、Pg感染群と同様の腸内細菌叢の変化や炎症性変化が再現された。 Pg感染により腸内細菌叢が変化することで、腸内の炎症性変化やCP産亢進を引き起こし、RA発症に先立たった自己抗体産生の足場となっている可能性が示された。
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