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2021 年度 実績報告書

Cftrをターゲットとした口腔乾燥症の新規薬物療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K24077
研究機関九州歯科大学

研究代表者

宗政 翔  九州歯科大学, 歯学部, 助教 (40852489)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2022-03-31
キーワードCftr / 唾液腺 / 唾液
研究実績の概要

口腔乾燥症による唾液分泌量の低下は、インプラント周囲炎や歯周病の増悪、義歯の装着困難などを引き起こし、歯科補綴治療に際し問題となる。近年、全身の導管細胞に多く発現しているcystic fibrosis transmembrane conductance regulator (Cftr) 遺伝子の変異により水分泌の低下や粘稠度の増加が起こることが報告されているが、唾液腺での機能については未だ不明な点が多い。そこで本研究では、Cftr増強薬(VX-770)を応用し、唾液分泌機能の回復・増強に有効か評価することで、Cftrと唾液腺機能の関連について調査することを目的とする。
本研究ではC57BL/6Jマウスを用いて解析を行った。まず、ex vivoマウス顎下腺灌流実験により唾液分泌量を測定し、分泌唾液を回収した。実験24時間前にコントロール群には生理食塩水を、実験群にはCftr増強薬であるVX-770をそれぞれ腹腔内投与した。Ex vivo顎下腺灌流実験の結果、コントロール群と比較して実験群では唾液分泌量に変化はなかった。しかしながら、分泌唾液中のイオン濃度やpHを測定したところ、実験群でNa+およびCl-濃度が有意に低値を示した一方で、pHは有意に高値を示した。
本研究では、Cftr機能の増強による唾液分泌量の変化は認めなかったが、唾液の質が変化していることが明らかとなった。今後の課題としては、唾液の粘稠度といった唾液性状の変化についての評価や質が変化するメカニズムについて検討する必要があると考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Sexually Dimorphic Effects of Aging on Rheological Properties in Saliva2021

    • 著者名/発表者名
      山田真紀雄, 向坊太郎, 野代知孝, 宗政翔, 近藤祐介, 正木千尋, 細川隆司
    • 学会等名
      2021 IADR/AADR/CADR General Session & Exhibition

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公開日: 2022-12-28  

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