本研究は、糖尿病患者を対象として、地域医療情報連携ネットワークシステム「とねっと」のデータベースを利用し、歯科受診の有無と血糖および腎機能に関連する検査値の変化を評価した。ベースライン時と最終検査時の各検査値の変化量を、歯科受診の有無で比較した結果、血糖値およびHbA1cでは違いを認めなかった一方、腎機能の評価に関わるeGFR (推定糸球体濾過量)においては、歯科受診のある者の方が低下量は少なかった。糖尿病患者では、歯科受診の有無により腎機能に関連する検査値に違いが認められた。特に、eGFRで示される腎機能の低下を防ぐ可能性が示唆された。
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