歯周病は誰しもが起こり得る疾病である。歯周病患者には、治療が奏効せず再発を繰り返し、持続してしまう、いわゆる慢性歯周炎となる症例をしばしば経験する。その要因の1つとして、Persisterの存在に着目した。薬剤療法などに耐え得るPersisterは治療後も生存してしまい、これが再増殖することで病気を持続化させていると考える。本研究は歯周病の持続化や再発がPersisterによるものという仮説の元、歯周病原性細菌が形成するPersisterのメカニズムを解明し、その排除法を確立することで、新たな口腔内感染症の病態解明や治療・予防戦略の確立に繋がるものである。
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