咬合不調和は交感神経活動を増加させ、心機能の恒常性を阻害することが報告されている。また、レニンアンジオテンシン系(RAS)阻害剤であるカプトプリル(Cpt)は、心臓リモデリングに対する抑制効果をもつ有用な心不全治療薬である。本研究では、歯科用レジンをマウスの下顎切歯に装着したマウスモデル(Bite-opening; BO)を用いて「Cptは咬合不調和により誘発される心筋のアポトーシスを予防する」という仮説をたて、その検証を試みた。 その結果、BOによる心筋のアポトーシスはRASの活性化を介して誘発される可能性が示唆された。
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