ヒト骨髄間葉系細胞を骨芽細胞に分化させる過程での、骨芽細胞マーカー遺伝子とUCA1の発現を評価したところ、骨芽細胞マーカー遺伝子の上昇を認めた一方、UCA1の発現は減少した。また、ヒト骨髄間葉系細胞にUCA1を強制発現し、骨芽細胞へ分化誘導を行い、骨芽細胞マーカー遺伝子の発現を評価すると、ウイルス感染後1週間の時点では、ALP遺伝子発現の増強が見られたが、その効果は時間と共に減少し、感染後3週間ではALP遺伝子発現に対するUCA1強制発現の影響は見られなくなった。以上より、UCA1は骨芽細胞分化時のごく初期段階で分化を促し、その後の分化過程には影響せず遺伝子発現も消退していくことが示唆された。
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