本邦で妊娠・出産を経験する女性が増加する中、言語・コミュニケーションに特化した支援は行われているが、異文化理解や妊娠・出産・育児の支援者となる母国のコミュニティの実態をふまえた支援は明らかとなっていない。本研究では在日外国人女性とそのコミュニティの実態を明らかにした上で支援プログラムの作成を試みた。母国のコミュニティを通して情緒的支援、文化の伝承は行われているが、医療システムの違いによる戸惑いや育児の孤独感は解消していない。妊娠期からの十分な説明や看護者との関係性の構築、コミュニティ拡大への支援により、在日外国人女性の安全で安心した医療の確保および、育児の孤独感の軽減につなげることができる。
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