研究課題/領域番号 |
19K24175
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
近藤 千惠 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (70845065)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 双生児 / 睡眠 / アクチグラフ / 乳児 |
研究実績の概要 |
本研究は乳児期の双生児とその母親・父親の睡眠状況と産後うつとの関連を明らかにし、双生児家庭への支援のあり方を明らかにするために開始した。 研究対象者の募集をする予定である地域において、新型コロナウイルス感染拡大により、研究代表者が直接依頼することが困難な状況であったため、担当者を通して文書での依頼を行った。当初、初産婦のみを対象にする予定であったが、研究協力者の確保が困難であったため経産婦にも対象を拡大した。しかし、研究協力者は1組のみ(経産婦)であった。その1組に対し、修正週齢6週、11週、15週、19週の4回に渡り縦断的にデータを収集した。児の睡眠については研究代表者がこれまで行ってきた研究と同様に修正週齢11週から夜間の平均睡眠時間が急増し、以後横ばいで経過していた。しかし、母親と父親の睡眠時間は、週齢を経ても大きな変化はなく、父親の夜間平均睡眠時間(352分、SD17.4)は母親の夜間平均睡眠時間(427分、SD13.8分)よりも短い傾向にあった。父母ともにエジンバラ産後うつ質問票の結果は1点であった。 令和4年3月8日、行政が主催する多胎児サークルにおいて、講演(オンライン)を行った。それぞれの児の寝かしつけに関する困りごとや、母親の仕事復帰に向けて育児と仕事の両立に関する相談、母親同士の交流がオンラインに限られており、日々の生活の中で少しでも時間を節約するために家事や育児を工夫しながら実施しているという参加者の声を聞くことができた。 これらの声も参考に、双生児家庭への支援のあり方について、今後検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大のため、研究対象者に対し、文書での依頼を行ったが、充分に研究協力者を募ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
文書での依頼のみでは、アクチグラフを用いた縦断研究に対する負担感が拭えなかったと考えられる。現時点で得られた1組のデータを丁寧に考察し、結論を得る方策をとる。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度、新型コロナウイルスの影響を受けて、データ収集が進まなかった。現時点で得られている1組の縦断的データを丁寧に解析していくために、次年度は補助用のデータ入力装置と、統計ソフトを購入予定である。
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