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2019 年度 実施状況報告書

全国の市区町村における訪問リハビリテーションの需要と供給体制

研究課題

研究課題/領域番号 19K24177
研究機関東京工科大学

研究代表者

太箸 俊宏  東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (60847325)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
キーワード訪問リハビリテーション / 需要 / 高齢者人口
研究実績の概要

本研究の目的は、高齢者人口をもとに訪問リハビリテーションの需要を推計し、需要に沿ったサービス提供体制の構築に資することである。
そのため、本研究では、全国の高齢者人口および訪問リハビリテーションの提供状況を調査し、需要の見極めを行うとともに、地域ごとの訪問リハビリテーション提供体制の充足率について明らかにする。
今年度は訪問リハビリテーションの需要について検討するため、① 2008年から2018年にかけての高齢者人口と訪問リハビリテーション実施回数の経年変化、および ② 2018年における都道府県別の高齢者人口と訪問リハビリテーション実施回数について調査を行った。
その結果、高齢者人口は2008年の約2740万人から2018年の約3480万人へと、毎年2~4%増加していた。これに対し、訪問リハビリテーションの提供回数は2008年の約280万回から2018年には1296万回へと増加しており、2008年から2009年にかけて2.2倍に、その後は毎年5%~17%増加していた。
2018年における都道府県別の高齢者人口と訪問リハビリテーション実施回数の調査では、都道府県ごとに2018年における高齢者千人あたりの訪問リハビリテーション実施回数を算出した。その結果、全都道府県の平均は385.4回/千人、最も訪問リハビリテーションの回数が多かった県は徳島県で1032.8回/千人、最も少なかった県は山形県で141.1回であった。訪問リハビリテーションの実施回数が200回/千人を下回る県は、山形県のほか秋田県、栃木県、宮城県であり、東北地方において訪問リハビリテーションの実施回数が少ない傾向が見られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2008年から2018年にかけての高齢者人口、および訪問リハビリテーションの提供回数のデータは入手できており、データ収集はおおむね順調に進んでいる。
データマイニングは新型コロナウィルス感染症対策の影響で若干の遅れが生じている。
新型コロナウィルス感染症の感染状況が落ち着いてきていることから、統計解析および論文執筆はおおむね順調に進められる見通しである。

今後の研究の推進方策

これまで収集し、整理した複数年次にわたる全国の情報を県単位、市区町村単位で解析し、訪問リハビリテーションの需要を推定する。そして、現在の高齢者人口と訪問リハビリテーション提供体制の地理的分布から、訪問リハビリテーション提供体制が不十分な地域を特定する。さらに、人口推計データを用いて今後必要となる訪問リハビリテーション提供体制について検討する。

次年度使用額が生じた理由

研究が予定よりも順調に進んだため前倒し支払い請求を行ったが、新型コロナウィルス感染症の流行により予定していた出張および大学構内での研究協力者との研究活動が延期となり、交通費および人件費の支出が先延ばしとなったため、次年度使用額が生じた。
次年度は、研究協力者(データ収集およびデータマイニングの一部を担当)の人件費約15万円、論文の英文校正約15万円、論文投稿費約35万円、学会参加費および旅費約20万円、物品購入約15万円の計約100万円を使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] セラピストの増加は通所リハビリテーション提供体制の地域格差を解消するか2019

    • 著者名/発表者名
      太箸俊宏
    • 学会等名
      日本健康行動科学会第18回学術大会

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公開日: 2021-01-27  

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