研究課題/領域番号 |
19K24195
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田村 晴香 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (90849944)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | スマートフォン / 母親 / 抑うつ / 不眠 / Screen time / Overuse / SNS / Internet Search |
研究実績の概要 |
本研究では、乳児を育児中の母親を対象に横断調査を実施し、スマートフォンの目的別使用状況と精神的健康状態との関連を検討したい。当該年度に実施した研究活動の成果は主に以下3つである。 (1)質問票および調査内容の検討:本研究は無記名の質問票調査を行う横断研究であり、調査内容が重要なアウトカムとなる。従属変数(質問紙による測定)と主要な独立変数(画像データ)をそれぞれ独立した調査内容とするなど、調査の精度を上げるための具体的な調査内容を検討した。また、質問票については尺度の信頼性・妥当性をふまえた内容の選択や交絡因子となり得る項目について検討した。 (2)プレテストおよびその結果に基づいた質問票の修正:調査対象の選定基準に準ずる対象者をピックアップして、プレテストを実施した。プレテストにより、調査対象の実状に沿った質問項目・文章表現となっているかを検討し、修正することができた。 (3)文献検討をもとに研究デザインの作成および倫理審査の申請書類の作成:調査対象の選定基準(包含・除外基準)の設定を行った。先行研究を基にサンプルサイズ計算を実施し、必要標本数を決定した。また、調査実施に向けて、委託調査会社の選定および詳細の調整など進め、実行可能性について確認を行った。その他、インフォームドコンセント、匿名化の方法、その他委託内容についての倫理上の注意点、データ管理方法などの検討も行い、それらを含めた研究計画を作成した。 今後は、倫理審査委員会の承認が得られた後に、研究計画に基づいた調査を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の進捗状況は<研究実績の概要>に記載した通りである。調査を当該年度に実施予定であったが、文献検討に基づく研究デザインの調整や質問票の作成に注力したため、調査は次年度に実施する運びとなった。 また、Covid-19感染流行の影響を考慮し、社会状況もふまえてより適切な時期に調査を実施したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、倫理審査委員会の承認後、研究計画に基づいた調査を実施する予定である。 本研究の調査対象者である育児中の母親にとって、Covid-19感染の流行とそれに伴う生活スタイルの変容の影響は非常に大きいと推察される。また、本研究の目的は、スマートフォンの目的別使用状況と精神的健康状態との関連を検討することであり、Covid-19による生活スタイルの変容が主要な変数に大いに影響することが考えられる。そのため、研究計画および質問票などにそれらを加味し、倫理審査委員会への申請を予定している。承認後は、社会状況もふまえて、より適切な時期に調査を実施したい。調査後は計画に基づいた解析を実施し、研究結果をまとめ、研究成果として公表したいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に実施を計画していた横断調査を次年度に実施することとなった。それに伴い、調査にかかる費用(人件費・その他)などの予算を次年度に執行する予定である。
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