本研究では、外来看護師が、慢性疾患で通院する多数の患者の中から、看護介入の必要性が高い患者を捉え、優先的に看護介入を行うための判断能力を育成するための教育プログラムの開発を行った。 まず、外来看護師が慢性疾患で通院する多数の患者の中から、看護介入の必要性の高い患者を捉えるために、どのようなアセスメントしているのか、そのために必要であった知識、技術はどのようなものであったかを明らかにした。結果、アセスメントとして、「経過から患者の変化を予測する」「生活者である患者と家族の自宅での療養生活を想像する」「生活と病状を関連づける」など13のカテゴリーが明らかになった。また、アセスメントに必要な知識、技術として、担当する外来で対応する疾患や高齢者に関する知識だけでなく、「周囲の専門職種の介入を自分自身の看護に取り入れる力」や「自分自身の看護を振り返り今後につなげる力」など13のカテゴリーが明らかになった。 これらの結果から、教育プログラムとして、実際の事例をもとに自分のアセスメントや看護を振り返り、他者からの意見を参考にしながら、よりよい介入のタイミングや方法を検討するケア検討会を行う教育プログラムを作成した。
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