糖尿病合併症の発症、進展に性差があり、性差医療・医学の推進の必要性が指摘されているが、過去の研究は欧米人に対象としたものが大半で、我が国で合併症とその危険因子に関して性差をみた研究は稀である。そこで本研究では5000人を超える日本人糖尿病患者のコホート研究において、合併症発症や、環境的、遺伝的要因の性差を検討した。 本研究期間では、登録時データを用いた横断研究において、生活習慣と血糖コントロールとの関連、遺伝因子との相互作用、そしてこれらの性差について、また、追跡データを用いた前向き研究において、死亡率、合併症発症率の性差、そして高血糖などの危険因子が合併症発症に及ぼす影響の性差を報告した。
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