研究課題/領域番号 |
19K24238
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
安部 葉子 東北福祉大学, 健康科学部, 助教 (70845156)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | 特別養子縁組制度 / 生みの親 / 養親 / 養子 / 社会的養護 |
研究実績の概要 |
本研究では特別養子縁組制度の適切な推進と支援について、看護・福祉の両面から考察するため、特別養子縁組制度の当事者である生みの親と養親に焦点を当て現状と支援を明らかにすることを目的としている。 現在研究の前段階として、文献検討、フィールドワークを行っている。文献検討では、今まで国内外で論文化されている特別養子縁組制度に関する文献をまとめている。国外の文献をまとめる際には、前提となる法制度や影響する生活状況、思想・宗教等も合わせ確認している。また、当事者の現状理解のために実施する量的研究の際に使用する尺度の検討も合わせて進めている。 フィールドワークでは、月に1~2回社会的養護や特別養子縁組制度に関する勉強会を共催している。勉強会では法律家、児童相談所職員、保育士、医師など多様な職種との意見交換を重ねている。また、特別養子縁組制度の当時者である生みの親、養親、養子当事者、養子縁組あっせん団体のスタッフなどを講師に招き、それぞれの立場から制度についての意見、制度につながった背景や理由、専門職の関わりについてなどを聞き、理解を深めている。今後も定期的に開催を予定している。 当初令和元年度にインタビュー調査を実施する予定としていたが、インタビュー調査による対象者への影響の大きさを考え、研究対象者の選定方法やインタビュー方法により配慮が必要であると判断し、精神科医師や臨床心理士等のアドバイスを受けながらインタビューガイドの作成を進めている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染対策のため、予定していた関連施設やNPO法人訪問やインタビュー調査に向けたプレインタビューが中止になっているため、研究の進捗に影響が出ている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染が収束し、研究活動に支障のない状況となったら、中止・延期としていた関連施設やNPO法人訪問やインタビュー調査に向けたプレインタビューを実施する。生みの親・養親へのインタビュー調査を受けて、量的研究を実施する前に再度研究計画の見直しを行い、使用尺度の決定を行う。質的・量的研究結果を合わせて、特別養子縁組制度の当事者の現状と支援について考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
業務の都合で参加予定の国際学会への参加を中止し、新型コロナウイルス感染対策のため参加予定学会の中止、関連施設やNPO法人訪問、プレインタビューの計画が中止・延期となったため、使用経費が持ち越しとなったため。
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