ベトナムのロタウイルス下痢症患児から検出されたG4P[6]株の全ゲノム解析を行ったところ、すべてのG4P[6]株はブタロタウイルスに一般的に見られる遺伝子型構成(G4-P[6]-I1/I5-R1-C1-M1-A8-N1-T1/T7-E1-H1)を有していた。分子系統解析の結果とあわせて、これらは本来はブタを宿主とする株であると結論づけられた。このG4P[6]ブタロタウイルスはロタウイルス下痢症の原因の約2%を占めていた。また、互いに疫学的関連のない患児から同一のG4P[6]ブタロタウイルス株が検出されたことから、これらの株が同地域でヒト-ヒト感染により維持されていた可能性が考えられた。
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